さて、今回からキチンと書いた日付を記す事にしました。今回紹介
するのは、どれだけメジャーになっても、何故かマイナーな印象を残す
強烈な個性、藤原カムイさんです。
これを書くに当たって、作品の多さに覚悟はしていましたが、あまりに
膨大なデータの為、正直挫折しました。
短編集を多く残しているのです
が、気になるものと言えば、ムーミン谷が色と欲に塗れ、殺人事件が
次々と起こっていくというパロディ漫画、「楽しいムーミン谷」でしょうか。
藤原カムイさんは、連載している雑誌が倒産・休刊などの憂き目に
遭う事が多く、絶版になった全集は数知れず。
中には原稿自体が
紛失するなど、不遇の漫画家さんです。
ジャンルを問わず原作付きの漫画を数多く輩出している事も特徴で、
「ロトの紋章」と「雷火」によって、ようやく少しのメジャー化を果たします。
「ロトの紋章」は、名前の通り、RPG「ドラゴンクエスト」を元にして
書かれており、ゲームに登場した『マダンテ』と、偶然同じ名前の
呪文を登場させてしまった事が、印象的でした。
短編集は殆ど絶版になり、古本屋でもなかなかお目にかかれなく
なってしまいましたが、もし手に入るようなら、「H2O」などはお奨め
です。
なんとか普通の本屋でも販売している作品を挙げるなら、「ロトの
紋章」 「雷火」 「帝都物語」 「福原町奇譚」
といったところでしょうか。
しかし、一番のお奨め作品は、「キサマー!」という台詞が誤植に
よって「キテハー!」となってしまったという「雷火」です。
卑弥呼が
治める邪馬台国を舞台に、壮大な伏線を張ったロリエロマンガです。
主人公とヒロインが、十代前半での初夜を済ませるだけで、イカヅチ
は落ち、龍が現れ、大規模な地盤沈下を起こす場面は、驚異としか
言いようがありません。 歴史物が好きではないという方にも、安心
してお奨め出来る逸品です。
ゲームのキャラクターデザインやイラスト、漫画家など、様々な仕事を
こなし、月に100枚もの原稿をこなす藤原カムイさん、次回オリジナル
作品を期待しています。
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