れきしにひをつけろ
ちきゅうがしつこくつけてきた
「わたしのにっき」をやきすててしまえ
さかうらみのマッチをうりあるく少女
きみのやくめだ
ふりかかるひのこをばらまいて
いま
マッチうりの少女がゆく
おお
じてんしゃでもおいつけない
ながねんつれそってきたバスケットにさよなら
かのじょのめいれいで
むすうのマッチはいのままにうごく
ひみつはくわえたななほんのマッチ
ほほからあごのうるおいしだい
けんきゅうけっかをはっぴょうしたせんもんかは
ゆうべやかれてしまった
たかがこどものひあそびじゃないか
1000台のしょうぼうしゃより
いちだいのせんしゃでカタがつく
老兵はしらなかった
たくしあげたすかーとをにぎりしめてはしる少女は
すでにおとよりもはやく
みずうみをわたることもできた
こげて
ちぎれて
はいになってしまえ
ずいぶんおくれて、少女のこえがやってくる
ある朝れきしがひをふく
おちてくるまであと何秒かかるんだろう
それまで
あの女の子はとうとうひかりをこえて
そうたいせいリロンと
シュバルツバルトをなびかせながら
はじめのいちにちをめざしていた
だけど
たぶんある朝、
ひをふくれきしがおちてきた
はくあ紀のもりで
たちどまった少女の
にほんのアシのすきまから
わづかにみえるほのおのチラリズム
|