さて、第三回ビルダー育成講座、今回はトレーニングに
ついてです。
前回トレーニングについては各ジムで習うようにと書きま
したが、やはり効果的なトレーニングを続けなければ意味が
ありません。
なので今回は色々と書いてみようと思います。
トレーニングは基本的に週三回、一回につき長くて二時間半。
エアロバイクを漕いだり、有酸素運動をする場合は別ですが、
基本はそれ位の時間で済みます。
出来る限りトレーニングをする曜日は決めておいた方が良い
でしょう。 ジム通いは個人の意思でするもの。どうしても甘えが
出てしまうので、自分に戒めを課すというのは必要でしょう。
ではとりあえず、月、水、金曜日にジムに通うとしましょう。
月曜には胸、水曜には足、金曜には背中を鍛えます。
各部位ごとに曜日を決めるのは、言うまでもなくその方が効果
的だからです。 トレーニングを全て同じ日にするのは辛いですし、
次の日の筋肉痛は全身にくるのでまともに動きがとれなくなりま
す。 社会人には辛いことです。
筋肉痛と書いたので、「おや?」と思った人もいるでしょう。
ボディビルダーには筋肉痛などないのでは、と。 実はそれは
勘違いです。
毎回激しいトレーニングをする為、ボディビルダーは毎日どこか
が筋肉痛です。
逆に言うと、筋肉痛にもならないトレーニングばかり続けても、
効果については疑問符を付けざるを得ません。
本当のトレーニングを続けている人は、トレーニング翌日に、
筋肉痛がないと損をした気分になるものです。
ちなみに年齢が上がると筋肉痛がくるのが遅れるというのは、
ビルダーにも当て嵌まるようです。
話が逸れたので戻しましょう。
どの部位を鍛える日でも、例外なく大きい筋肉から順に鍛えて
いきます。
胸なら大胸筋から、足なら大腿筋からといったようにです。
胸ならばベンチプレス、足ならスクワットかレッグプレス、背中
ならプーリーローといった種目から始めるといいでしょう。
トレーニングの際には軽い重量からウォーミングアップを始め、
徐々に重くしていきます。 そして本番は八回から十回程度の回
数をこなせる重量で行います。
徐々に疲れで回数が減っていきますが、八回を下回る回数しか
出来なくなったら、同じく八回から十回まで出来る重量まで落とし
ましょう。 これを五セット行います。
セット毎に休憩(インターバル)を行う事も重要です。
本当に体を作りたいのならば、この際に鍛えている部位を意識
して、思い切り力を込めます。
ポージングに近いポーズで力み、筋肉を出来る限り痛めつけ
ます。
筋肉を出来る限り痛めつけ、そこに栄養を与える事により、
筋肉は発達していきます。
鍛えている部位を意識するのは、筋肉というものが、神経が
出来上がってから発達していくからであり、意識する事によって
神経の発達が促され、またそれによって筋肉の発達が早くなる
と言われているからです。
これが実は胸を動かす早道となります。
どうやって胸なんか動かすのか、と尋ねる人がいますが、筋肉
が付いており、尚且つ神経が通っているからです。
だからどちら
もない人には動かす事が出来ないのです。
筋肉の大きい部位を鍛えたら、次は小さな筋肉を鍛えます。
これは動かす筋肉と関連付けてみると分かり易いと思います。
胸ならベンチプレスに必要な三頭筋。
腕を伸ばす筋肉で、ダン
ベルキックが良いでしょう。 背中なら腕を収縮させる二頭筋で、
ダンベルカール等。
トレーニングの器具の使い方は各施設で教わるでしょうから、
その際にどこの筋肉を使っているかを確認しながら繋げていき
ましょう。
ただし、足のトレーニングの場合は腹筋を除く上半身のトレー
ニングは一切せずに、下半身全てを鍛えれば問題ありません。
トレーニング後には多くの血流がその場所に行き、栄養を運ぶ
ので、下半身は下半身のみで終わります。
さて、最小に部類される筋肉へとトレーニングは移行しますが、
小さい筋肉は回復が早い為、回数は十二回から十五回程度まで
増やし、セット数も六セットから七セットへと増やします。
以上で一連のトレーニングは終了ですが、一つ残った腹筋。
これは一番最後に毎回、絶対にやりましょう。何故なら腹筋は
回復が早いからです。
筋肉を傷付け、回復直後に筋繊維が増加するのが「超回復」
ですが、これは一時を堺に元の状態に戻ろうとします。
これを筋肉の恒常性といいます。
普段の状態に戻ろうとする力が体には備わっており、それが
働くまで放っておいてはビルダーの肉体にはなれません。
体が恒常性を発揮する前に、出来る限り体を苛めましょう。
恒常性というのは体を正常な状態に戻そうとする作用だと
いう事には、この際目をつぶりましょう。
とにかく、トレーニングは体を絶え間なく苛めつづける事が基本
です。 大きな筋肉から順に苛め、回復の早い小さな筋肉と共に
根をあげるまで苦しめます。
腹筋は身体を見せる際に強烈に自己主張する部位です。
なので毎日でも痛めつけてやりましょう。
このようにボディビルとは、Sの方もMの方も安心して楽しめる
素敵なスポーツです。
この講座を全て読み、且つボディビルダーになったという人は
是非連絡ください。 思い切り笑えそうです。
最後に。
トレーニング前のストレッチ、ウォーミングアップはしっかりしま
しょう。 怪我の予防とトレーニングの効率に必要不可欠です。
さぁ、まだまだ講座は続きます。 目指せビルダー。
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