14世は考える
何が間違ったのだろう
14世は考える
自分の主人は駄目人間
14世は猫
長い名前の猫
14世の本名は誰も覚えてなどいない
14世も覚えていない
14世は思い出す
14世の記憶では
ピカソの名前の半分くらい
14世は主人を見つめる
細長い目をさらに細めて
14世は猫
14世はただの猫
14世は思い出す
拾われてきた日の事を
主人に飼われ今まで育ち
今では立派なオスの猫
14世は旅に出る
誰にも知られる事もなく
14世は探し出す
見つけ出すまで探す旅
人目を気にせず旅に出る
14世はただの猫
14世は主人が好き
主人はいつも殴るけど
|